子どもにスマホを持たせるにあたって、保護者が心配になるのは「LINEいじめや犯罪に巻き込まれる危険性がないか?」ということではないでしょうか。
LINEを使うと、グループでの会話も簡単にできますし、気軽に家族や友だちと連絡が取り合えるのでとても便利です。
ただ、顔が見えないこと、グループでの会話は、いじめが起こりやすい環境ともいえます。
今回は、そんなLINEいじめの実態とLINEいじめから子どもを守る方法、LINEを監視する方法を詳しく説明しましょう。
LINEいじめの実態は?
文部科学省が2020年10月22日に公表した「令和元年度の問題行動・不登校調査」によると、「パソコンや携帯電話等で、ひぼう・中傷や嫌なことをされる」といったいわゆる「ネットいじめ」は年々増加し、2019年には過去最多の1万7924件に上っています。
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この調査はLINEだけが対象ではあいませんが、いじめの内容を確認すると次のようにLINEがらみのものも多くみられます。
いじめの内容
- グループラインで仲間外れ(LINE外し・lineブロック)にされる
- 既読スルーしたら、学校でいじめ・嫌がらせにあった
- タイムラインへの誹謗中傷・悪口
- 知らない人と繋がり、ストーカー被害にあった
LINEは、家族や友だちとのコミュニケーションツールとして便利な一方、顔が見えない分、いじめや犯罪の温床になる可能性もあることがわかります。
LINEはなぜ危険?
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LINEがいじめの原因になってしまうのは何故なのか?どんな点が危険なのか、あらためて考えてみましょう。
不特定多数の相手と簡単にコンタクトを取ることができる
LINEには、「友達追加機能」があります。
その機能を使って家族や友だちとつながることができるのですが、設定によっては、見ず知らずの相手と簡単につながってしまったり、名前も知らない人からコンタクトがくることがあります。
「知らない人だけど、メッセージのやり取りくらいならいいや」…最初はそんな軽い気持ちから始まったやりとりから、個人名や住所が特定されてしまったり、画像を要求されるなどトラブルに巻き込まれる可能性があります。
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LINE内のリンクのアクセスにフィルタリングが効かない
保護者の中には、「子どものスマホにはフィルタリングが設定してあって、有害サイトにはアクセスできないから大丈夫」と思っている方もいるかもしれません。
でも、実は、LINEのメッセージなどに貼られたリンクにアクセルする場合、フィルタリングが適用されません。
そのため、フィルタリングアプリを入れていても、LINEから有害なサイトにつながる可能性があるのです。
最近は、フィルタリングアプリでもSNS内の制限が可能になりつつはあるものの、現状では、フィルタリングアプリを入れているから安心とは言い切れません。
タイムラインに不適切なコンテンツが回ってくる可能性がある
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LINEの「タイムライン」にも、フィルタリングは適用されません。
つまり、タイムラインに子供には不適切な内容の投稿がされていても、そのままタイムラインに表示され、子供が閲覧する事ができてしまうのです。
顔が見えないこと・グループが作れること
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直接会わなくてもすぐに連絡がとれること、グループラインが作れることは、LINEの大きなメリットです。
でも、使い方によっては、それは「いじめ」に直結します。
面と向かっては言えないような事も、LINE上では言ってしまったり、グループからはずれさたくないから、友だちの悪口に同調してしまったりすることもあるでしょう。
また、グループラインも仲間同士の連絡には便利ですが、LINEはずしやブロックなど、「いじめ」につながる行動がすぐにとれてしまうので、メリットとデメリットが表裏一体といえます。
LINEはずしって?
LINE外しは、特定のメンバーをLINEグループから仲間外れにする事です。LINEはずしには次の2種類あります。
・強制的に特定のメンバーを退会させて仲間外れにする
・特定の1人を除いて、別の裏グループを作ってそちらでその特定の子の悪口を言い合う。
子どもをLINEいじめや犯罪から守る方法
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フィルタリングの設定をしていても、LINEからのアクセスが防げなかったり、タイムラインに流れてくるコンテンツの閲覧が防げないとしたら、子どもをLINEいじめや犯罪から守るには、LINEの使用を禁止するしかないのでは!?と思ってしまいますよね。
でも、子どもをLINEいじめから守る方法はありますので、ぜひ確認してください。
子どもと一緒にアカウントを作る
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まず、子どもがLINEを始めるにあたっては、アカウントは必ず親子で作成しましょう。
アカウント作成の注意ポイントは次の4点です。
アカウントを作成する際の注意ポイント
- 登録する名前は本名にしない
- アイコンは顔や自宅が特定されないものにする
- 「プロフィール」や「ひとこと」に個人情報を載せない
- LINE IDを作成しない
LINEで使用する名前は、大人も含めると約6割の人が本名にしているそうです。
たしかに本名の方が分かりやすいですが、設定した名前は会話やタイムラインで表示され、すぐに個人を特定されてしまうので、登録名を本名にするのはやめましょう。
アイコンに自分の顔や自宅が特定される写真を掲載すること、プロフィールやひとことに個人情報を載せないようにするのも、個人を特定されるのを防ぐためです。
LINE IDも、友人や知人から検索してもらうには便利な機能です。ただ、それはいいかえれば、知らない人からもコンタクトされやすいということです。
LINE IDは特に設定する必要のない機能ですから、作成しないことをおすすめします。
もし設定する場合でも、誕生日など自分が特定される可能性のあるものを入力するのは控えましょう。
LINEの制限機能を利用する
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LINEの制限機能を利用することでも、不特定多数の人からのコンタクトを防ぐすることができます。
LINEでできる制限機能には次のようなものがあります。
LINEの制限機能
- LINEのID検索をされないようにする
- 友達の自動追加をオフにする
- 友達以外からのトークを拒否する
- オープンチャットの利用を制限する
LINEのID検索をされないようにする
LINE IDは一度作成してしまうと、アカウントを再作成しない限り変更や削除ができません。
そのため、LINE IDを作成した場合は、ID検索されないようにすることをおすすめします。
【ID検索を拒否する設定方法】
- LINEの「ホーム」画面を選択します
- 「設定」→「プロフィール」をタップします
- 「IDによる友だち追加を許可」をオフにします
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友達の自動追加をオフにする
LINEには、使用するスマホに登録されたアドレス帳から電話番号で自動で友達を追加したり、あなたの電話番号を登録している友達があなたを自動で友達追加する機能があります。
この機能がオンになっていると、自分が意識していなくても、電話番号が登録されているだけで自動的に友だちに追加されてしまいます。
それを防ぐために、アカウント作成後には次の二つの設定を行いましょう。
【友達の自動追加を停止する方法】
- LINEの「設定」から「友だち」を選ぶ
- 表示された「友だち自動追加」と「友だちへの追加を許可」をオフにする
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友達以外からのトークを拒否する
LINEの設定で、友達以外からのトークを拒否することもできます。
この設定を行なうことで、知らない人からのトークが届かなくなります。
【友達以外からのトークを拒否する方法】
- LINEの「ホーム」画面を選択します
- 「設定」→「プライバシー管理」をタップします
- 「メッセージ受信拒否」にチェックを入れます
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オープンチャットの利用を制限する
LINEには、「オープンチャット」という機能があり、匿名で誰とでも自由に会話ができます。
年齢認証ができていないと、オープンチャットの検索が一部不可になっていたり、未成年の安全を脅かす不適切な言動や誹謗中傷、わいせつな投稿、営利目的の活動、権利を侵害する行為は禁止されています。
ただ、不健全な出会いを勧誘する投稿をするなど、ルールを守らない人もいます。
危険な行為や犯罪から子どもたちを守るためには、オープンチャットの利用を制限しましょう。
オープンチャットへの制限は、LINEの設定ではなく、スマホの機能で行います。
iPhoneは「設定」アプリの「スクリーンタイム」から、Androidは「保護者向け Google ファミリー リンク」アプリの「Google Chromeのフィルタ」から行えます。
利用時間を制限する
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LINEの利用時間を制限するという方法もあります。
時間制限は、フィルタリングアプリやスマホの設定で行なうことができます。
スクリーンタイム機能を使う(iPhoneの場合)
スクリーンタイムを使うと、iPhoneでどのアプリをどのくらい使っているのか確認することができます。
ファミリー共有と併用すると、子どものiPhoneの使用状況を確認できるだけでなく、アプリを利用する時間を保護者が設定できます。
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子供のiPhoneの使用制限(時間制限)はスクリーンタイム機能&iCloudファミリー共有
iPhoneやiPadなどにアップル社の製品に入っている「iOS」。 2018年9月にアップデートがあり、iOS12に更新ができるようになりました。 iOS12にすることで「スクリーンタイム機能」が利 ...
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「Digital Wellbeing」を使う(Androidの場合)
「Digital Wellbeing」は、Android 9から導入されたアプリです。
対象端末も大幅に増えていて、現在はOSに組み込まれていないスマホでも「Google Play」からインストールすることで利用できるようになっています。
「Digital Wellbeing」では、アプリをどのくらい利用したかグラフで確認することが出来る他、アプリごとの1日の利用時間を決めることも可能です。
Googleファミリーリンクと併用すると、子どものスマホを保護者のスマホに接続でき、利用時間の上限設定、使用するアプリとウェブサイトの管理、リモートロックなどが可能です。
PC版のLINEで子供のLINEの中を監視する
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LINEにはPC版もあり、スマホのアカウントと同じアカウントで同時にPCでもLINEが使えます。
つまり子どものLINEアカウントが分かっていれば、パソコンから子どものLINEアカウントへログインして、メッセージのやりとりなどをチェックする事が可能ということです。
保護者としては、この方法が一番安心かもしれません。
ただ、子どものプライバシーに関わることなので、この方法をとる場合は、必ず子どもと話し合って、子どもの了解を得た上で行なうようにしましょう。
監視アプリ(Filii)を利用する
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監視アプリ(Filii)(フィリー)は、LINEやFacebook、TwitterなどSNSで起きやすいネットいじめや犯罪の危険から子どもを守ることを目的としたアプリです。
子どもたちがSNSでどんな人と繋がっているのかがわかったり、SNSでつながっている人から犯罪やいじめに繋がりそうな危険なメッセージなどを受け取った場合に、保護者にアラートで連絡がくるなどの機能があります。
利用を制限するのではなく、「使いながら守る」ため、子どもたちもストレスなく使え、保護者も利用状況を見守れるため、安心して使わせることができます。
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Filiiには、通常版とFilii Liteがあり、機能が異なりますが、主な違いは分析対象です。
Filii 通常版とFilii Liteの分析対象の違い
- Filii 通常版…LINE、Facebook、カカオトーク、Instagram、Snow、Twitter
- Filii lite…LINE
子どもをLINEいじめや犯罪から守るためにおすすめの格安SIMは?
子どもをLINEいじめや犯罪から守るためには、どこの格安SIMを選ぶかも大事です。
最後に、子どものをLINEいじめや犯罪から守るためにおすすめの格安SIMを2つ紹介しましょう。
mineo
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まずおすすめするのはmineoです。
mineoは、ジュニアパックがある、家族割引がある、パケットシェアができる、といった点から、子どもたちが安心して使えると評判の格安SIMです。
ジュニアパックには、セキュリティー対策やフィルタリング、辞書など11のアプリが含まれていて、その中のひとつが「Filii lite」です。
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Filii Liteは、通常版より機能は制限されますが、LINEは分析対象になっていますから、Filii LiteでもLINEが原因のネット上のいじめや犯罪などの危険から子どもを守ることができます。
また、家族割引があるので、家族で使うとよりお得ですし、docomo、au、Softbankの3回線から選ぶことができるため、どこのキャリアからも乗り換えしやすいのも特徴です。
LINEMO
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LINEMOは、SoftbankがLINE モバイルを吸収合併。LINEモバイルの特徴を生かした新ブランドです。
ミニプランであれば3GB+LINEのサービスのギガノーカウントで990円(税込み)という安さに加え、フィルタリングオプションが無料で使えるのが特徴です。
LINEMOで提供されているフィルタリングサービスは、iOS用の「あんしんフィルター」やAndroid用の「ファミリーリンク」で、どちらもスマホの利用状況の確認や利用時間の設定をすることができます。
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Filiiのように、SNS上のつながりやトークの内容の確認などはできませんが、このフィルタリングを使って子どもがLINEを使いすぎていないかを確認し、その上で子どもと相談して利用時間の制限をするだけでも、子どもをトラブルから守ることになるでしょう。
LINEMOは、LINEモのサービスがギガノーカウントやスタンプが無料になるなど、LINEのサービスが充実していますが、だからこそLINEの使い方を親子で話し合うよいきっかけになるかもしれません。
LINEいじめを防止するために親子で密なコミュニケーションを
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LINEいじめの一番の問題は、閉ざされた空間の中で起こるため、保護者や先生が気づきにくいということでしょう。
ここまで紹介してきた方法で、LINEの使用を制限したり、親が監視するのもLINEいじめを防ぐ方法のひとつではあります。
ただ、一番重要なのは、トラブルが起きたときに、気軽に相談できる親子関係を作っておくことでしょう。
そのためには、普段から子どもと蜜にコミュニケーションを取り、子どもの様子の変化に気づくこと。
そして、「なにかあったの?」と一言声をかけることが子どもを守ることになるのではないでしょうか。
まとめ
LINEをはじめとしたSNSは、とても便利なコミュニケーションツールです。
ただ、簡単に使えること、顔が見えないこと、時には匿名で使えることは、使い方次第でメリットがそのままデメリットになってしまう危なさも秘めています。
LINEいじめをこれ以上増やさないためには、使用を制限するだけでなく私たちの意識も重要です。
LINEを使うことにどのような危険があるのか、親子でしっかり確認し、親だけでなく子どもたちも自分たちで危険を避ける、トラブルから自分を守る力をつけていって欲しいと思います。