TONEモバイルは、子ども用のスマホにおすすめの格安SIMとして評判ですが、使える端末が限られています。
TONEモバイルオリジナル端末のを使う人がほとんどのようですが、実はiPhoneの利用も可能でiPhone用のプラン「TONE SIM for iPhone」が用意されています。
そこで今回は、TONEモバイルでiPhoneを使うことを前提に、そのメリットや他の格安SIMとの違いを調べてみました。
TONE SIMとは?
TONE SIMは、自分のiPhoneでTONEモバイルを利用するために選べるプランです。
SIMカードを挿して簡単な設定を行なうだけで、見守り機能、ギガ数が減らない通信、自画撮り被害防止、TONE電話などTONEモバイルのサービスが利用可能です。
料金は月額1,650円。TONEモバイルのオリジナル端末を使う場合よりも、550円ほど高いですが、保護者が使っていた古いiPhoneも活用すれば、端末代がかからずお得です。

TONE SIMでiPhoneを使うメリットとデメリット
TONE SIMでiPhoneを使うことには、メリットもありますが、注意すべきデメリットもあります。
それぞれを詳しく調べてみました。
TONE SIMでiPhoneを使うメリット
TONE SIMでiPhoneを使うメリットには次の点が挙げられます。
メリット
- 見守り機能が使える
- 古いiPhoneが再利用できる
- 1ヶ月無料で使える
見守り機能
TONE SIMを利用すると、見守り機能を使うことができます。
見守り機能では、居場所の確認、家や学校など所定の場所に出入りした際、親に通知する機能(ジオフェンス)、あんしんインターネットなどのフィルタリング機能、アプリの利用制限などを利用可能です。
また、AI が裸などの不適切な写真撮影を検知して写真の保存を規制する上、保護者の端末に通知がいくので、子どもを自画撮り被害から守ることもできます。



古いiPhoneを再利用できる
TONE SIMは、iPhone 5s(iOS11.3)以降のSIMフリー版、docomo版に対応しています。
また、au版、SoftBank版はSIMロック解除したiPhone 6s(iOS11.3)以降なら使うことが可能です。
古いiPhoneでも利用可能ですから、引き出しの中にしまいっぱなしの保護者の古いiPhoneを再利用することで、端末代を節約できます。
【TONE SIMに対応しているiPhone】
SIMフリー版 | docomo版 | au版/SoftBank版 | |
---|---|---|---|
iPhone 5s | ◎ | ◎ | × |
iPhone 6 | ◎ | ◎ | × |
iPhone 6 Plus | ◎ | ◎ | × |
iPhone 6s | ◎ | ◎ | ◯ |
iPhone 6s Plus | ◎ | ◎ | ◯ |
iPhone SE(第1世代) | ◎ | ◎ | ◯ |
iPhone 7 | ◎ | ◎ | ◯ |
iPhone 7 Plus | ◎ | ◎ | ◯ |
iPhone 8 | ◎ | ◎ | ◯ |
iPhone 8 Plus | ◎ | ◎ | ◯ |
iPhone X | ◎ | ◎ | ◯ |
iPhone XR | ◎ | ◎ | ◯ |
iPhone XS | ◎ | ◎ | ◯ |
iPhone XS Max | ◎ | ◎ | ◯ |
iPhone 11 | ◎ | ◎ | ◯ |
iPhone 11 Pro | ◎ | ◎ | ◯ |
iPhone 11 Pro Max | ◎ | ◎ | ◯ |
iPhone SE(第2世代) | ◎ | 検証中 | 検証中 |
◎:そのまま利用可能 ○:SIMロック解除で利用可能 ×:利用不可
1ヶ月無料で使える
TONE SIMは、初めての人はすぐに申し込みはできず1ヶ月お試し期間が必要です。
つまり、1ヶ月間は無料で試すことができるということです。
おためし期間中は、かけ放題などのオプションの申し込みはできませんが、あんしん電話など無料で利用可能なものもあります。

TONE SIMでiPhoneを使うデメリット
では、TONE SIMでiPhoneを使うデメリットにはどのようなことがあるでしょうか?
考えられるデメリットは次の3点です。
デメリット
- 見守り機能の一部が利用できない
- 最新のiPhoneに対応していない
- すぐに契約できない
見守り機能の一部が利用できない
TONE SIMは子どもが安心安全にスマホを利用できる「見守り機能」が魅力ですが、TONE SIMでは、その一部の機能が利用できません。
TONE SIMで利用できない機能は、端末時間制限(TONEのロック)やホーム画面の変更・固定、家族サポートなど7機能です。
また、アプリの利用制限機能も「対象年齢12歳未満のアプリのみ」などApp Storeの年齢レーティングによる制限のほか、利用時間制限が可能なアプリは限定されています。
【TONEファミリーの機能一覧(端末による対応表)】
TONE端末 | TONE SIM (for iPhone) | |
---|---|---|
居場所確認/移動履歴確認 | ◯ | ◯ |
ジオフェンス | ◯ | ◯ |
アプリ利用制限 | ◯ | ◯ レーティングによる制限と 一部アプリが対象 |
アプリ利用時間制限 | ◯ | ◯ 一部アプリが対象 |
端末時間制限(TONEのロック) | ◯ | × |
ホーム画面の変更・固定 | ◯ | × |
あんしんインターネット | ◯ | ◯ |
家族サポート | ◯ | × |
利用状況の把握 | ◯ | × |
バッテリ状況の通知 | ◯ | ◯ |
チケット購入時の通知 | ◯ | ◯ |
歩きスマホ警告 | ◯ | ◯ |
ゆるやか見守り | ◯ | ◯ |
ライフログデータ閲覧 | ◯ | × |
伝言 | ◯ | × |
エアノック | ◯ | × |
無料通話 | ◯ | ◯ |

最新のiPhoneが利用できない
TONE SIMでは、iPhone5s以降のiPhoneが使えますが、最新のiPhone12には対応していません。
また、iPhoneSE(第2世代)も、動作確認がされているのはSIMフリーの機種だけで、docomo、au、ソフトバンクのiPhoneSE(第2世代)はまだ検証中です。
最新のiPhoneが手元にあっても、TONE SIMでは利用できないので、対応機種は事前にしっかり確認が必要です。

すぐに契約ができない
メリットのところで説明しましたが、TONE SIMは、初めての人はすぐに申し込みはできず1ヶ月お試し期間が必要です。
1ヶ月無料で使えるのはお得でメリットではありますが、その間は利用できないオプションがあるなど、利用に制約がかかるので、すぐに契約してフル機能で利用したい人にとっては、1ヶ月のお試し期間はデメリットになってしまうかもしれません。
その他iPhoneが利用可能な格安sim5選
TONEモバイル以外にも、iPhoneが使える格安SIMはあります。
そのうちのおすすめの5つを紹介します。
mineo
mineo(マイネオ)では、iPhone 5sから最新のiPhone12シリーズのiPhoneが利用できます。
mineoは、格安SIMにはめずらしく、docomo、au、Softbank 3回線すべてのプランがあるため、SIMフリー端末に加え、docomoブランド、auブランド、Softbankブランド、全てのブランドのiPhoneが使えるのが特徴です。
また、iPhoneが使えること以外にmineoには次のような特徴があります。
mineoの特徴
- 家族割引がある
- パケットシェアができる
- ジュニアパックがある
家族割引があるので、家族で利用するとお得ですし、余ったデータ量(パケット)をシェアできるので、パケットが無駄になりません。
また、デュアルタイプ(音声通話+データ通信)とシングルタイプ(データ通信のみ)の2つの基本プランからデータ容量を選び、そこにオプションを付加していくので、それぞれの使い方に合わせたプランを作り上げることができるのもmineoの特徴です。
イオンモバイル
イオンモバイルでは、iPhone4以降から最新のiPhone12シリーズまでiPhoneの利用が可能です。
ただ、iPhone6S以前のiPhoneは、SIMロック解除ができないため、SIMフリー端末など使えるiPhoneが限られます。
iPhoneが使えること以外にイオンモバイルには次のような特徴があります。
イオンモバイルの特徴
- 全国のイオンで対面で申し込みが可能
- プランが豊富
- 子どもパックがある
格安SIMは、店舗がないところがほとんどですが、イオンモバイルは全国のイオンで対面で申し込みができるので、WEBでの申し込みは不安…という方にはおすすめです。
また、プランも豊富なので、自分に合ったデータ容量を選ぶことができます。
J:C0M MOBILE
J:COM MOBILEでは、iPhone6Sから最新のiPhone12シリーズまでのiPhoneが利用可能です。
iPhone6s以降はSIMロック解除が可能なので、SIMフリーだけでなく、docomo、au、Softbank、すべてのブランドのiPhoneが動作確認されています。
iPhoneが利用できること以外に、J:COM MOBILEには次のような特徴があります。
J:COM MOBILEの特徴
- 学割がある
- あんしんフィルター for J:COMが無料
- スタート割もある
格安SIMはもとの料金が安いので、学割をやっていない格安SIMも多いのですが、J:COM MOBILEには学割があり、利用者の中に26歳以下の人がいれば同居の家族も同様の割引を受けることができます。
また、1GBからの料金プランがあり、1,078円でずっと使えるのでデータ容量は少なくても料金を安く押さえたい人にもおすすめです。
楽天モバイル
楽天モバイルも、2021年4月30日からiPhone12の販売が始まり、iPhone6s以降~最新のiPhone12シリーズまで利用が可能になりました。
楽天モバイルの料金プランは1つだけで、1GBまでは0円、どれだけ使っても3,278円ですから、容量不足や料金が高額になる心配をする必要もありません。
また、楽天モバイルには次のような特徴もあります。
楽天モバイルの特徴
- 料金がシンプルでわかりやすい
- フィルタリング機能がある
- アプリで通話やSMSが無料
楽天モバイルの特徴はやはり、料金プランが1つだけで分かりやすいということでしょう。
アプリを使えば通話も無料になりますから、スマホにかかるお金をかなり節約できます。
OCNモバイルone
OCNモバイルoneでは、SIMフリーであれば、iPhone4以降から最新のiPhone12シリーズまでのiPhoneが利用可能です。
docomoブランドもiPhone 5c以降、iPhone12シリーズまで利用が可能ですが、auブランドとソフトバンクブランドは次の機種に限定されるので注意が必要です。
ポイント
docomoブランド…iPhone 5c以降、iPhone12シリーズまで
auブランド…iPhoneSE、iPhone6s、iPhone7、iPhone8、iPhone11PRO
Softbankブランド…iPhoneSE、iPhone6S 、iPhone7
iPhoneを使えること以外に、OCNモバイルoneには次のような特徴があります。
OCNモバイルoneの特徴
データ容量の少ないプランが格安
データを繰り越せる
容量シェアがある
OCNモバイルoneでは、音声対応SIMの1GBコースが月770円と格安。3GBでも990円と1,000円以内で使えるので、かなり割安です。
さらに、容量シェアをすることもできるので、データ容量を無駄にすることもありません。
TONE SIMとその他格安simとの比較
TONE SIMと前章で紹介した格安SIMを比較した結果が次の表です。
TONE SIM | mineo | イオンモバイル | J:COM MOBILE | 楽天モバイル | OCNモバイルone | |
利用可能なiPhone | iPhone5s~iPhoneSE(第2世代) | iPhone 5s~iPhone12 | iPhone4~iPhone12 | iPhone6s~iPhone12 | iPhone6s~iPhone12 | iPhone5c~iPhone12 |
料金プラン | 【TONE SIM for iPhone】 ・動画以外 ネット・メール・ SNSなど使い放題:1,650円 |
【音声データプラン】 ・1GB:1,298円 ・5GB:1,518円 ・10GB:1,958円 ・20GB:2,178円 【データプラン】 ・1GB:880円 ・5GB:1,265円 ・10GB:1,705円 ・20GB:1,925円 |
【音声データプラン】 ・0.5GB:1,023円 ・1GB:1,078円 ・2GB:1,188円 ・3GB:1,298円 ~50GBまで 【データプラン】 ・1GB:528円 ・2GB:748円 ・3GB:858円 ~50GBまで 【シェア音声プランもあり】 |
・1GB:1,078円 ・5GB:1,628円 ・10GB:2,178円 ・20GB:2,728円 |
【使った分だけ支払い】 ・0~1GB:0円 ・1GB~3GB:1,078円 ・3GB~20GB:2,178円 ・20GB~:3,278円 |
【音声データSIM】 ・1GB:770円 ・3GB:990円 ・6GB:1,320円 ・10GB:1,760円 【SMS対応SIM】 ・3GB:990円 ・6GB:1,320円 ・10GB:1,760円 【データ専用SIM】 ・3GB:858円 ・6GB:11,188円 ・10GB:1,628円 |
特徴 | 見守りサービスがある | パケットシェアができる 家族割引がある |
データ繰越 あんしんフィルター for J:COMが無料 |
データ繰越 | アプリで通話無料 | データ繰越 容量シェア |
iPhoneを利用できる格安SIMはいくつかありますが、使える機種がそれぞれ異なるので、申し込みをする際は、自分が使いたいiPhoneがその格安SIMで利用可能なのか事前に確認することをおすすめします。
また、TONEモバイルや楽天モバイルのように、料金プランが1つだけの格安SIMもあれば、イオンモバイルのようにデータ容量が細かく分かれている格安SIMもあります。
データ繰越や容量シェアなど、それぞれ特徴がありますが、TONE SIMのような見守り機能が使えるのはTONEモバイルだけです。

まとめ
TONEモバイルは、オリジナルの端末がよく知られていますが、iPhoneが利用できるTONE SIM for iPhoneというプランがあります。
iPhone5sから利用できるので、保護者が使っていた古いiPhoneを再利用することができますし、オリジナル端末と同様、見守り機能が使えます。
ただ、最新のiPhone12は対応していませんし、iPhoneでは見守り機能に制限があるなどデメリットもあります。
利用するにあたっては、料金だけでなく、なにが出来て、なにが出来ないのか、子どもの立場、親の立場からしっかり確認することをおすすめします。