子どもがスマホを持って、真っ先に夢中になるのが、YouTubeとスマホゲームと言われています。
親御さんは、子どもたちがどんなゲームをしているのかご存知でしょうか?
実は、アプリは無料でダウンロードできても、ゲーム内で課金されることがあります。
また、中にはアプリ自体が有料だったり、ネットで買い物をするなど、子どもがスマホを使う中で保護者が知らない間に課金されてしまうケースがあります。
今回は、子どもが誤ってスマホ課金しないために注意すべきことをご説明しましょう。


スマホで課金されるケースとは?
実際にスマホで課金されるのはどんなケースがあるのでしょうか?
まず課金されるケースについて説明しましょう。
ゲーム課金
まず考えられるケースは、ゲーム課金です。
ゲームアプリ自体は無料でダウンロードできても、ゲームを先にすすめるためにはアイテムが必要だったり、勝ち進むために有料のアイテムの購入をススメられるなど、ゲーム自体が無料でも安心はできません。
実際に、ゲーム課金で高額請求が発生したケースに次のようなものがあります。
ゲーム内課金のケース
クレジットカード会社から、「最近、ゲームのアイテムをたくさん購入したか」との問い合わせがあった。
詳しく内容を聞くと、クレジットカードでゲーム会社から高額な料金請求があるとのこと。
利用明細を調べると、確かに購入履歴が残っていた。息子が使っているスマートフォンも確認し、高額なアイテムを何回も購入した形跡があった。
(参考:東京都都民安全推進本部「こたエール」より)
アプリのインストール・アプリ内課金
スマホのアプリは有料のものも数多くあります。
ゲームだけでなく学習アプリの中にも有料のものもありますし、辞書なども有料です。
遊びたいゲームや使いたいアプリを見つけたら、子どもたちは料金を気にせずにダウンロードしたり、アプリ内で機能を追加するために料金を払ってしまうこともあります。
音楽や映像のダウンロード
音楽や映像の再生アプリは無料でも、楽曲や作品のダウンロードには料金が発生します。
最近は、サブスクリプションが人気で、最初の数ヶ月は無料だったりしますが、基本、サブスクリプションにも月額料金の支払いが必要です。
子どもが音楽再生アプリを使用して、聞きたい音楽をダウンロードして課金されるというケースもあります。
音楽ダウンロードで課金のケース
音楽プレーヤーを利用し、親の知らないうちに多数の音楽ダウンロードを行い高額な料金が発生していることが分かった。
音楽ダウンロードに使ったIDは、保護者が数年前に取得し、クレジットカード情報を登録する必要があり入力したものだった。
無料ゲームのゲーム内課金は出来ないように設定していたが、保護者がプリペイドカードに入金してアプリのスタンプを購入したときの手順やパスワードを娘が隣で見ていて、覚えていたらしい。
娘が勝手にプリペイドカードに入金したようだった。
(参考:東京都都民安全推進本部「こたエール」より)
ネットショッピング
それほど多くはありませんが、子どもがネットショッピングをしてしまうというケースもあります。
欲しい物があって、ネットでその商品を検索しているうちにショッピングサイトへたどり着き、そのまま購入・課金されてしまう。
最近はワンクリック(ワンタップ)で購入できるサイトもあるので注意が必要です。

スマホ課金を防ぐために
では、子どもがスマホ課金をしない、子どもにスマホ課金をさせないためにはどうしたらいいのでしょうか?
スマホ課金に関しての相談をみると、スマホ課金につながる要因にはいくつかのパターンがあるのがわかります。
課金につながるパターン
- 保護者名義でスマホを契約。アカウントの支払い方法にキャリア決済やクレジットカードを登録した状態で子供に使わせていた
- 本などを購入する際に教えたクレジット情報が、子どものスマホに残っていた
- 祖父母や親のスマホを自由に使わせていた
これらの要因をクリアにして、なくすことがスマホ課金を防ぐことになります。
そのためには次の点に注意しましょう。
アプリ内課金を無効にする
まずおすすめするのは、「アプリ内課金」を無効にすることです。
この設定を行なうと、ゲームなどでアイテムを購入しようとしても、パスコードが要求されるなど、アプリ内での課金ができなくなります。
アプリ内課金を無効にする方法
iPhone(iOS)の場合
1.「設定」→「スクリーンタイム」を選択します
2.「コンテンツとプライバシーの制限」を選択します
3.コンテンツとプライバシーの制限をオンにし、「iTunesおよびAppStoreでの購入」をオンにします
4.パスコードを入力します
5.「インストール」「App内課金」「パスワード要求」を設定可能です

Androidの場合
1.Google Playストアを開きます
2.メニューバーから「設定」をタップします
3.「購入時には認証を必要とする」をタップします
4.「この端末でGoogle Playから購入するときは常に」をタップします
5.Googleアカウントのパスワードを入力して「OK」をタップします

アカウントの支払方法にクレジットカードを登録しない
スマホを購入して、初期設定を行なう時、AppleIDやGoogleアカウントでの購入用に支払いの方法を登録するかどうか確認する画面が出てきます。
実際には登録しなくてもアカウント設定は可能なのですが、多くの人がここでクレジットカードや電話料金とまとめて支払う方法(キャリア決済)を登録しているのではないでしょうか。
ただ、子どものスマホに支払い方法を登録してしまうと、子どもが自由に課金してしまう可能性があります。
子どものスマホには、支払い方法を登録しないことをおすすめします。
また、どうしても支払い方法の登録が必要な場合は、キャリア決済にし限度額を設定することで高額請求を防ぐことができます。

親や祖父母のスマホは子どもには使わせない
子どもがスマホ課金をしてしまう要因のひとつは、「祖父母や親のスマホを自由に使わせていたこと」です。
孫や子どもから「スマホをちょっと貸して」と言われれば、ほとんどの人はなんの躊躇もなく貸してしまうことでしょう。
ただ、大人が使っているスマホは、支払い情報の登録もされていますし、クレジットカード番号の入力の履歴が残っていて、簡単に課金されてしまいます。
それを防ぐには、基本的には子どもに親や祖父母のスマホを貸さないこと。
もし貸す場合は、親や祖父母の目が届く場所で使わせるなど、大人が注意を払うことが必要です。
子どものスマホにクレジットカード情報が残っていないか確認する
親が承諾をし、子どものスマホで課金をした場合も注意が必要です。
支払いでクレジットカード番号を入力した場合、子どものスマホにその情報が残ってしまう可能性があります。
実際、次のようなケースが相談されています
クレジットカード情報が残っていたケース
子供がスマートフォンでゲームをしていて、1回限りの約束で課金を許可し、親のクレジットカード番号を入力した。
しかし入力情報がスマートフォンに残っていたらしく、知らない間に課金を続けていた。
クレジットカード会社から限度額の連絡があり発覚した。課金をしたオンラインストアにメールで問い合わせをして何回かやり取りをしたのだが、最終的には返金できないとの回答が返ってきた。
(参考:東京都都民安全推進本部「こたエール」より)
子どものスマホにクレジットカード情報を入力する際は、その情報を残さないように設定するか、すでにクレジットカードで買い物をした場合は、支払情報がそのサイトやスマホに残っていないか確認して削除するようにしましょう。
親子でのルールづくり
スマホの設定や親が管理するだけでなく、親子でのルールづくりも重要です。
スマホを使っていて支払いが必要になったら必ず親に相談する、課金が発生する場合は必ず親に承諾を得るなど、親子で話し合いをした上でルールを作りましょう。


課金されてしまった場合の対処方法は?
スマホの設定や親子でのルールづくりが間に合わず、実際に課金されてしまった場合はどうしたらよいのでしょうか?
次の、万が一課金されてしまった場合の対処方法について説明します。
ゲーム運営会社に「未成年者契約の取り消し」を申し出る
保護者が許可していない課金は、民法の定めで「未成年者契約の取り消し」が可能とされています。
そのため、まずゲーム運営会社など支払いが発生した会社に「未成年者契約の取り消し」を申し出ましょう。
ただ、すべてのケースに適用されるとは限らず、子どもが年齢を偽ったり、親の同意を得ているとウソをついていた場合は、取消しができません。
消費生活センターに相談
どこに「契約取り消し」を申し出ていいかわからない、相手が申し出を受けてくれないなど、どうしたらいいかわからない場合は、お住まいの地域の消費生活センターに相談するとよいでしょう。
相談する場合は、次の点をまとめておくと相談がスムーズに進みます。
事前にまとめておくポイント
- ゲームなどの利用履歴
- 課金の明細
- 課金までの状況
子どもを管理しやすいおススメ格安SIM3選
最後に子どもを管理しやすいおススメの格安SIMを3つ紹介しましょう。
mineo
まずおススメするのはmineo(マイネオ)です。
mineoは、子どもたちが安心して使えると評判の格安SIMです。
mineoをおすすめする理由は、月額220円でセキュリティー対策やフィルタリング、辞書など11のアプリが使えるジュニアパックがあることです。
その中のひとつ「スマモリ」には次の機能があります。
スマモリでできること
- 使用時間制限で、使いすぎを防ぐ
- 有害コンテンツを制限できる
- 使用状況の確認できる
- 位置情報が確認できる
子どもがどんなアプリをどのくらい使っているのか「使用状況の確認ができる」ので、課金の危険性を知ることができますし、決済サイトブロックも可能なので、子どもが誤って課金するのを防ぐことが可能です。
また、docomo、au、Softbankの3回線から選ぶことができ、音声通話SIMの20GBでも2,178円と手頃な料金で利用できるのも魅力です。
mineoでおススメの端末
iPhoneSE(第2世代)
価格 | |
本体価格(mineoの場合) | ・64GB:51,480円 ・128GB:57,024円 ・256GB:69,168円 |
分割払い(24回) | ・64GB:2,145円/月 ・128GB:2,376円/月 ・256GB:2,882円/月 |
iPhoneSEは、iPhone11と変わらぬ性能を持ちながら価格が安くて入手しやすいのが特徴です。
iPhoneのOSであるiOSでは、ペアレンタルコントロールの設定も可能ですし、もちろんフィルタリングアプリを入れることもできますから、セキュリティ面も安心です。
イオンモバイル
次におススメするのはイオンモバイルです。
イオンモバイルは、格安SIMにはめずらしく、全国のイオンで対面で申し込みができるのが特徴です。
子どもの課金を防ぐために、おすすめの理由は「子どもパック」があることです。
「子どもパック」は月額165円で、子どもがスマホを安全に使うためのアプリ(スマモリ、スマートフォンセキュリティ、Filii Lite(フィリーライト))だけでなく、人気の学習アプリなど全部で11本を利用することができます。
特に、スマモリでは、アプリの利用や時間の制限やアプリの利用確認ができるので、保護者が子どものスマホの利用状況を把握でき、アプリ内で課金をしてしまう危険性をへらすことが出来るでしょう。
また、イオンモバイルはプランの多さも特徴で、データ容量が1GBごと細かく区切られているので、自分にピッタリあったデータ容量を選ぶことができ、容量を無駄にすることがありません。
イオンモバイルでおススメの端末
AQUOS sense4
価格 | |
本体価格 | 38,280円 |
分割払い(24回) | 1,595円~/月 |
AQUOSsense4は、3万円台で購入が可能ですが、大容量バッテリーで長持ち、高性能CPUで動作もサクサクとストレスなく使うことができます。
また、防水・防塵性能もあるため、子どもたちが多少雑に扱っても安心。簡単に故障する心配もありません。
Androidスマホなので、利用できるフィルタリングアプリも多く、Androidのペアレンタルコントロールもあります。
J:COM MBILE
J:COM MOBILEは、国内最大規模のケーブルテレビ事業会社であるJ:COMが提供している格安SIMです。
J:COMのケーブルテレビ提供エリアは限定されていますが、J:COM MOBILEはau回線を使っていて、全国どこでも利用することができます。
学割がある上、フィルタリングオプションが無料なので、子どもにおすすめです。
特に、フィルタリングオプション「あんしんフィルター for J:COM」では、WEBやアプリのフィルタリングや利用時間の制限などで、子どもの成長にあわせて、小学生、中学生、高校生、高校生プラスの4段階でフィルタリングの強度を変更することもできますから、保護者も安心して子どもにYouTubeを使わせることができるでしょう。
料金プランは4つだけですが、シンプルで分かりやすく、1GBの場合、月額1,078円で使い続けられるのも魅力です。
J:COM MOBILEでおすすめの端末
Galaxy A21
価格 | |
本体価格 | 27,720円 |
分割払い(24回) | 1,155円/月 |
GalaxyA21は、2万円代という手頃な価格でありながら、大容量のバッテリー、防水・防塵機能も兼ね備えたすぐれものです。
見やすく分かりやすい「かんたんモード」もあるので、初めてスマホを持つ子どもでも安心して使えるでしょう。
また、AQUOSと同様、Android端末のため、フィルタリングアプリも設定しやすいため、セキュリティ面も安心です。
まとめ
国民生活センターによると、2019年度に全国の窓口に寄せられた子どものオンラインゲームに関する相談は2537件と4年間で倍増しています。
その中のほとんどが課金に関することで、課金の金額は数十万円から百万円を超えるものもあるそうです。
「支払い情報の設定を削除する」、「アプリ内課金をオフにする」など、子どものスマホの設定がどうなっているか確認し、必要であれば変更するだけでなく、親や祖父母のスマホを勝手に使わせない、課金が発生した場合は必ず親に相談するなど、親子の間でルールを決めることが大切です。
カードの高額請求がきてからでは手遅れです。
子どもがスマホを持ち始めたら、親子でしっかり話し合ってスマホの使い方を決めることをおすすめします。